こんにちは、ukaです。
つい最近のこと。掃除中の不注意でコーヒーをこぼしてしまい、床一面をコーヒー浸しにしてしまうという最悪な出来事が起きました。幸いにも、フローリングに何枚かのクリアファイルを無造作に投げてあっただけだったので、大事にはならなかったものの、床を一通り拭き終わった私は何を思ったか(思わなかったがゆえか…)水ですすいで拭くだけで何の問題もなく使えるはずのクリアファイルをつまみ上げ、なんの躊躇もなくゴミ箱に捨てようとしたのです。(このコラムを書き始めていたにもかかわらず!)
結局、ゴミ箱に投げ入れるその瞬間にハッとして洗面台へ向かい、捨てることはなかったものの、日頃からなるべく消費的な行動をしないように心がけていると自負していたはずの私も、「安く・早く・品質が維持されたもの」が簡単に手に入るこの時代の消費のあり方を内面化していることを実感した出来事でした。
もともと私はあまり物を買いません。特に洋服は数ヶ月間買い足さないことも珍しくないし、一度購入したら10年単位で愛用しているものさえあります。「長く愛用する」というと、聞こえは良いけれど、その長い時間のなかで思い入れが増していくものもあれば、着るだけで過去の自分に引き戻されるように感じるものもあるため、一概に「長く使っているから良い」というわけではないような気もしています。
それでも、クロゼットの中の2つの引き出しに収まってしまうほどの量しかない洋服のどれもが、良いも悪いも含めて、思い入れやストーリーがあるものばかりです。


特に、このベージュのナイロンタフタのアウターとドレスのコンビは、特別な思い入れがある洋服のひとつ。
遡ること9年前の2017年、私がまだ19歳だった頃のことです。当時アルバイトとして入社したばかりのアパレルブランドの春夏のコレクションピースで、スカートやワンピースを着たことがなかった当時の私は、内心、アウターとドレスのコンビのルックにときめいていながらも「このドレスは私が着るものじゃない」と、泣く泣くアウターだけをお迎えし、長い間大切に着てきました。
その後20歳になり、年月を追うごとに自分自身のジェンダーアイデンティティがひらかれていくなかで、次第にワンピースやスカートを身につけるようになってからも、大切に着ていたこのアウターに袖を通すたび、離ればなれのこのドレスのことを思い出し、そのたびにオークションサイトやフリマアプリを漁ることを何年間か続けてきました。そしてついに2年前の2024年、メルカリで発見して即購入。販売価格はなんと3,000円!(ありがとう…)
商品が到着して、7年越しにはじめてアウターとドレスのコンビで着ることが叶ったあの感動が染みついたこの服を、私はきっとこの先も手放すことはないだろうと思っています。
⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝
この服の話に限らず、生活のなかで特別な気持ちで手に取るもの、特に洋服やアクセサリーなどの身につけるものについては、自分の手に届くまでのプロセスを深く想像したり、当時自分が置かれていた環境や状態さえも細かく記憶している私。
一方で、なんの変哲もないクリアファイルのような何気ない日用品については、思い入れが湧かなかったり、自分とその物との間になんのストーリーもなかったりするからか、無意識に「いつでも代替可能」なものとして扱ってきていたところがあるのかもしれません。
身の回りの何気ないものにも、原料の採取から、製造や流通を経て、やがて廃棄されるまでの過程があり、そのすべての過程で資源やエネルギーを使っていることや、誰かが想いをこめて作っているかもしれないこと。自分の中の消費の癖に目を凝らしていく中で、知らない間に抱いていた思い込みや、生活する上で意識的に見てこなかった部分がはっきりと浮かび上がってきました。
もちろん、生活のなかの何気ないすべてのものを「思い入れ」や「ストーリー」で選ぶことはできません。けれど、どんなに変哲のない、代替可能に見えるものでも、手に届くまでのプロセスに想像力を持つだけで、身の回りの物への接し方は自然と変わっていきそうです。
⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝ ⸝
多くの物が安く簡単に手に入り、まだ使えるものでも気軽に捨てられてしまう、その生活のあり方は、一人の心がけだけで変えられるものではありません。
ものがどのようにつくられ、売られ、捨てられていくのか。そのプロセスに目を凝らしてみると、その仕組みを決める国や企業にも、責任や方針を問い続ける必要があることが手に取るようにわかってきます。
「社会問題」が語られるとき、どうしてもスローガンや、効果的なアクション、数値的な目標。そうした姿勢や態度の必要性がまずはじめに語られてしまいますが、その問題が自分にどのように関係していて、そして、どのように自分がこの社会基盤を内面化しているのかについて知り、目を凝らしてみることこそ、まず最初に求められるべきなのではないでしょうか。
私たちが「当たり前」「仕方ない」「変わらない」と思っていることが、本当にそうなのか。目を凝らしたことで見えてきたことが、日々の選択や、投票する政党にまでつながっていく。
そうした視点を持った生活の繰り返しのなかで、自分らしい社会に対する姿勢が見つかっていくのかもしれません。
遠くに見える社会問題を、自分の生活のなかで理解するためには、まず身近なものにしっかり目を向けてみるところから。どんなに無力で挫けそうになっても、知ることで繋がっていく行動を止めないこと。
2026.09.15
Store
Blog
Press
Archive
How to Value
Handmade One by One
Pre-loved Materials
Fairtrade
One and Only
1% for UNCEF
Contact
About
Terms and Conditions
Seller: Maruko Hirae
Address: We are committed to disclose to the disclosure request without delay as a matter of principle.
Phone: +81-80-1770-9979
Privacy Policy
We keep customer's personal information correctly and to prevent from unauthorized access, loss, damage, manipulation, and leakage, we maintain a security system, and supervise personal information.
- Purpose of use
We use customer's information to send shop information or the answers to customer's questions.- Prohibit to provide information for a third person.
We supervise customer's information and do not provide them to a third person except for those cases below;
. When we have a permission from customers.
. When we need to provide those information to traders to perform our job which was ordered from customers.
. When we need to provide them under the law.- Safety
We take measures to protect customer's personal information safely.- Customer Identity Verification
If customer wish to verify, modify, or delete, we will accept to do it after we verify customer identity.- Follow and review laws, and rules. We follow Japan's law that applies to personal information we have, and we will always check and improve this policy.
- Inquiry
Please contact us if you have an inquiry about privacy policy.
seasonprose@gmail.com






