大切にしていることば
- SEPTEMBER 17, 2024とある記事に向けてインタビュアーとして取材してくれた原くんが、私が話す「コラボレーション」と「アーティスト」がなんかいいとかそういうようなことを言ってくれていました。
言われた時はなんだか恥ずかしくてふーんと軽く流してしまった気がするのですが、取材が終わった後考えていて、たしかに自分がずっと大切にしてきた言葉だと思い出しました。
急に嬉しくなって、以前細々とBlogに書いていた言葉を引っ張り出して読み返してみました。初心わすれるべからずで、これからもこの気持ちを大切にしていきたいです。
--------------------
「collaboration コラボレーション」
は、わたしがすごく好きな言葉です。
これは、完全にスーザン・チャンチオロという敬愛するアーティストから影響をうけています。
スーザンはすごくコラボレーションを大切にするアーティストです。
スーザンの作る服は、いくつかの服が合体して出来上がっているベース。そこにステッチを施したり、ペンで何か描いたり、ビーズやはぎれ、よくわからないようないろいろなものを貼り付けたりなど、自由なアートが加えられ、複数の要素で一つの服が出来上がっています。
服以外のアートも、例えば娘のライラックやさまざまなアーティストとの合作など、スーザンと誰か、何か、他の要素とのコラボレーションによって生み出されるものです。
そんなスーザンは、コラボレーションについて「誰しもが日常的に行なっていること」だとはなしていました。
たとえば究極にいうと、いま私が書いたこのブログを誰かが読んでくれていたら。それはもう私とその誰かのコラボレーションであるということです。何か小さな感情が生まれたら、それは私たちがコラボレーションして作ったものということです。
誰も1人では生きていけない、何をするにも誰かとコラボレーションをしているということをスーザンが教えてくれました。
林央子『拡張するファッション』より
スーザンの作る服が古着や名もない端切れ、ただただどこか愛おしいようなものたちがパッチワークされ、クリエイティブに出来上がったものであるように、クリエイティブなコラボレーションは特別なものだけではなく、本当に日常のささいな瞬間にも連発していることがわかります。
日々、ささいな瞬間に続いているコラボレーションで、偶然でも必然でもあるような縁が繋がって、素晴らしいなにかが生まれる。
いろんな人から影響をうけて、いろんな人に作用して、私1人のセンスや考えではなく、もっと水平的なお店が理想です。
協力してくれる人たち、そしてお客さん、楽しんでくれる人たちも全員よこならび。私はカリスマディレクターにはなれないし、なりません!そんなわたしらしさを理想のコラボレーションショップに生かしていきたいです。
︎2022年6月14日